AIモデルとプラットフォーム
CodeSignal、「Agentic Skills Intelligence」を発表—日々の業務を通じてスキルを評価

企業は、誰がコースを修了したか、AIアシスタントを導入したか、特定の役職に就いていたかを把握できても、その人がこれからの仕事をどれほど適切に遂行できるかまでは分からないことがある。CodeSignalは、このギャップを埋めるため、従業員の業務を評価し、評価結果に基づくスキルプロフィールを個別の練習やコーチングにつなげる新サービス「Agentic Skills Intelligence」を提供する。
10月28日に一般提供開始が発表されたこのプラットフォームは、自己評価や履歴書のキーワードに頼るのではなく、従業員がすでに利用しているシステム上の業務を、特化型エージェントを使って評価する。CodeSignalによると、その狙いは、従業員のスキル習熟度を継続的に把握し、明らかになったギャップに対処する手段をリーダーに提供することだ。
今回の発表により、同社のアセスメントおよび学習事業は、日々の業務の流れへと拡大する。このサービスの価値は、しばしば別々に行われている三つの活動、すなわち能力を示す証拠の収集、能力開発が必要な領域の判断、従業員のスキル向上支援を結び付ける点にある。
体系的なスキル評価基準に基づいて業務を評価
CodeSignalの発表では、エージェントが評価できる業務の情報源として、Gong、Salesforce、GitHub、Cursor、Claude、ChatGPT、Workday、Greenhouse、Google Workspaceなどのシステムが挙げられている。業務は、職場における行動とパフォーマンスを研究する分野である産業・組織心理学に基づく、体系的な評価基準に照らして採点される。
同社は、このプロセスを、役職名、業績評価、コースの修了状況からスキルを推測するよりも、習熟度を直接的に測る方法として位置付けている。従業員の成果物はスキルプロフィールの根拠となり、新たな業務データが得られるたびに更新できる。
CodeSignalは、評価手法の背景として、同社のプラットフォーム上で完了したスキル評価が累計2,100万件を超えると説明している。これはプラットフォーム全体での累計件数であり、今回発表された新製品によってすでに評価された従業員の数ではない。
証拠と推測を区別することは有益だが、それによって判断の必要性がなくなるわけではない。業務サンプルは、評価対象のスキルを実際に示すものでなければならず、評価基準もその業務に適している必要がある。たとえば、AIの支援を受けて優れた成果を上げた場合、どの能力が発揮されたのかという疑問が生じる。最初の解決策を作成する能力なのか、アシスタントに指示する能力なのか、その出力を確認する能力なのか、あるいはこれらを効果的に組み合わせる能力なのか、という点だ。
そのため、評価の根拠となる基準は、接続するシステムの数と同じくらい重要だ。職場のデータが増えれば評価対象の範囲は広がるが、それだけですべてのスキルが可視化されるわけではなく、共同作業の成果に個人がどの程度貢献したかが明らかになるとも限らない。
スキルギャップを個別の練習につなげる
「Agentic Skills Intelligence」の能力開発機能では、CodeSignalのAIチューター「Cosmo」を使って、状況に即した練習を提供する。想定される一連の流れは、習熟度のギャップを特定し、従業員に関連する練習機会を提供したうえで、スキルが向上したかどうかを追跡するというものだ。
CodeSignalがすでに提供しているLearn Academiesは、このアプローチの参考となる。同サービスでは、コース、実践的な練習、組み込み型の評価を組み合わせたガイド付きプログラムを提供し、学習中にはCosmoがフィードバックを行う。スキルを実際に活用し、学習の過程で進捗を確認することに重点を置いている。
同社のビジネス向けコースは、プログラミング以外にも、顧客との対話、文章作成、財務分析などの練習を提供する。対象範囲が広いことは、従業員向けの製品にとって重要だ。スキル開発には、技術的な問題の解決だけでなく、営業トークの練習や管理職としての判断力を養うことも含まれ得る。
たとえば営業部門のリーダーは、新システムを使って、チームが製品を紹介する際に支援を必要とする領域を特定し、該当する従業員に合わせた練習を割り当てられる。CodeSignalはこれをプラットフォームの活用例として示しているが、今回の発表で明らかにした導入顧客の成果ではない。
従業員にとって有益なのは、具体的な能力開発の道筋が示されることだ。何を改善すべきかが分かり、その改善に役立つ練習につながれば、スコアはより実践的なものになる。この製品の有効性は、さまざまな職種や業務の種類にわたって、こうしたつながりをどれだけ維持できるかに左右される。
導入件数を超えてAI活用能力を測る
CodeSignalは、この製品を、AIへの投資が業務の改善につながっているかを検証する手段としても位置付けている。発表では同社の調査が引用されており、過去1年間にAIソフトウェアへの投資を拡大した組織は84%、AI研修を増やした組織は79%だった一方、そうした支出の投資収益率を測定できなかった組織も79%に上ったという。また、管理職の10人中6人が重要な人材に関する判断を勘に頼っており、従業員の66%が自分のスキルを正式に評価されたことがないとも報告している。
これらはCodeSignalが報告した調査結果だ。提供された発表資料には調査のサンプル数や方法が記載されていないため、数値はすべての雇用主を包括的に測るものではなく、同社の製品構想を理解するための背景情報として捉えるべきだ。
それでも、実務上の問いは明確です。アシスタントの利用状況を追跡すれば、従業員がツールを導入したことは分かりますが、それを効果的に使えるかどうかまでは、あまり分かりません。関連する基準に照らして業務を評価すれば、雇用主は利用頻度と、より高い熟達度とを区別しやすくなる可能性があります。
それは、研修の修了数だけを数えるよりも、能力開発への支出をより有意義に判断する根拠にもなります。関連スキルの向上を測定できれば有用な指標になりますが、その向上を事業上のリターンに結び付けるには、職務、プロジェクト、その他の業績に影響を与える要因にも目を向ける必要があります。
既存のワークフローにスキルに関する知見を取り入れる
CodeSignalによると、同社のMCPサーバーを使えば、チームは任意のAIアシスタントからスキルや職務に関するデータについて質問できます。Model Context Protocolは、アシスタントを外部のツールや情報に接続するための共通インターフェースを提供します。ここでは、ユーザーが普段使っているアシスタントから離れずに人材に関する知見を得られるようにすることを目指しています。
今回の発表には、組織全体のスキルギャップ分析、人材計画、採用需要・職種・給与レンジに関する市場情報も含まれています。これらは相互に関連する一方で、異なる情報源です。外部の労働市場の動向は企業の外にある需要を示すのに対し、従業員のプロファイルは、企業内で実証された能力を示すことを目的としています。
既存のCodeSignalのスキルインテリジェンス関連資料では、ベンチマーク、多段階分析、スキル習得の追跡について説明されています。今回の新たな取り組みでは、業務を継続的に評価し、そこから得られた証拠を個人の能力開発に結び付けることに重点が置かれています。
人材に関する意思決定で文脈が重要な理由
より新しいスキル情報があれば、リーダーは緊急のプロジェクトに必要な社内の専門知識を見つけたり、能力開発の必要性を特定したり、採用が必要な分野を計画したりしやすくなります。また、日々の業務で生じる成果物の意味合いも変わります。タスクを完了するために作成された資料が、従業員の熟達度を評価する証拠として使われる可能性があるためです。
そのため、評価プロセスを明確にすることが重要です。従業員とマネージャーは、どの業務がプロファイルに反映されるのか、評価基準が何を測るのか、証拠が不十分な部分はどこかを理解する必要があります。あるタスクに触れる機会が限られていたことを、能力がないことの証明と混同すべきではありません。また、自動算出されたスコアは、その業務が行われた状況を踏まえて評価する必要があります。
CodeSignalの今回の発表により、評価、職場で得られる証拠、AIによる個別指導が、より緊密なフィードバックループで結び付けられます。人材開発をより具体的で、状況に応じたものにできる可能性があります。その成否を測る基準は、このループによってスキルに関する有用で説明可能な証拠が得られ、従業員が実際の業務で必要とする能力を身に付けられるかどうかです。












