資金調達
Fal、Bessemer主導のシリーズFを発表 AI推論能力の拡大へ

2026年11月3日、生成メディア向けインフラ企業のfalが発表したのは、Bessemer Venture Partnersが主導し、NVIDIAが戦略的投資家として参加するシリーズFであり、同社は同時に、Sequoia Capitalが主導し、2026年初めに完了したシリーズEについても明らかにした。
この2つの資金調達は、2027年にfalのエコシステム全体で進める取り組みに充てられる。資金は、モデルを大規模に稼働させるための推論能力と、将来の製品を開発する従業員という、相互に結び付いた2つのニーズに振り向けられる。また、この支援により、研究や新たな形の創作活動に取り組む余地も生まれる見込みだ。
顧客のパイプラインと研究を支えるインフラ
発表で言及された顧客層は、エンターテインメントスタジオ、広告代理店、eコマースブランド、ゲーム開発者、マーケティングチームに及ぶ。顧客は、fal独自のモデルを含む画像・動画・音声モデルを、成果物を制作するパイプライン内で稼働させている。2026年には、品質と速度を同時に向上できるかを検証するため、既存モデルの事後学習もfalの技術的な取り組みに含まれていた。
同社のServerlessのドキュメントでは、顧客が所有するモデル、パイプライン、アプリケーションをデプロイするシステムについて説明している。このシステムでは、falがプロビジョニング、スケーリング、ネットワーク、オブザーバビリティを担う。需要の増加に応じてランナーをゼロから数千までスケールさせ、トラフィックが止まれば再びゼロに戻せる。顧客は自社のコード、モデルの重み、コンテナ環境を引き続き管理できる一方、マーケットプレイスのModel APIsも同じServerless基盤上で稼働する。
継続的なワークロード向けには、fal Computeが、顧客の管理下で稼働し続ける専用のNVIDIA H100 SXMインスタンスを提供する。この製品は、オンデマンドのオートスケーリングではなく、トレーニング、長期にわたるファインチューニング、バッチ処理、研究を想定して設計されている。8基のGPUを搭載したインスタンスは、同じセクターに配置してInfiniBandで接続でき、分散処理ジョブに利用できる。これにより、falの計画における研究分野には、変動する推論トラフィックとは異なる運用モデルがもたらされる。
投資家との継続的な関係と会社の成長
今回の発表は、falが2025年12月9日に発表したシリーズDに記された一連の資金調達の流れを引き継ぐものでもある。このラウンドでは1億4,000万ドルを調達し、新たな投資家としてSequoia、Kleiner Perkins、NVIDIAが加わった。発表された目的は、プラットフォームを世界規模に拡大することだった。その後、SequoiaはシリーズFと併せて開示されたシリーズEを主導し、NVIDIAは今回の最新ラウンドに戦略的投資家として再び参加した。
シリーズDの発表時、falの従業員数は70人で、エンジニアリング、製品、デザイン、市場開拓、オペレーションの各分野で採用を進めていた。今回の発表でも、チームへの投資とインフラ整備が改めて結び付けられている。今回は、顧客向けシステムに加え、研究も明示的に含まれている。
Burkay GurとGorkem Yurtsevenは、CoinbaseとAmazonで働いていた際にAIインフラの課題を目の当たりにし、2021年にfalを創業した。同社はサンフランシスコに本社を置き、チームは世界各地に分散している。技術面での中心的な目標は、生成メディアの推論を高速化し、コスト効率を高めて、スケーラブルなアプリケーションを実現することだ。
2027年の計画では、性質の異なる2つのインフラ需要、すなわち即時性が求められ変動する推論トラフィックと、研究に用いる継続的なコンピューティングを結び付けている。中心的な課題は、両方を同時に拡大することだ。既存の本番パイプラインを支えながら、研究と製品開発にも、それらと並行して進展できるだけの処理能力を確保する必要がある。












