資金調達
Nevis、金融アドバイザー向けAIエージェントの開発拡大に向け7,000万ドルのシリーズBを調達

資産運用向けのAIオペレーティングシステムを開発するスタートアップNevisは、EQT Venturesが主導する7,000万ドルのシリーズB資金調達を実施した。CEO兼共同創業者のMark Swanは、2026年10月26日付の会社ブログ記事で発表した。Charles Schwab、Sequoia Capital、ICONIQ、QuantumLight、Ribbit Capitalも今回の調達に参加した。同社によると、創業からの2年間で調達した資金の総額は1億1,000万ドルとなった。
Swanによると、NevisはCRM、会議情報の分析、ファイナンシャルプランニング、カストディ業務のワークフローを1つのプラットフォームに統合し、業務を最初から最後まで完了させるAIエージェントを提供する。同社が掲げる使命は、金融アドバイザーが顧客と過ごす時間を増やし、より質の高いアドバイスを提供し、事業を成長させられるようにすることだ。発表によると、Nevisは米国で最大級かつ急成長中のウェルスマネジメント企業の一部と提携しており、その中にはFocus Financial Partners、IEQ Capital、United Capitalが含まれる。顧客が運用する資産は合計7,000億ドルを超える。
投資家と取締役会人事
今回の資金調達はEQT Venturesが主導した。EQT Venturesのパートナー兼責任者であるCarolina BrochadoがNevisの取締役に就任し、Kaushik Subramanianは取締役会オブザーバーとして加わる。Swanによると、EQTは同社の創業初期から歩みを見守ってきた。ウェルスマネジメントと金融サービス分野に広がる同社のグローバルネットワークは、Nevisの事業拡大にあたり非常に大きな力となるという。
「資産運用業界ではアドバイスへの需要が高まる一方、アドバイザーの退職が進み、対応能力の不足が深刻化しています。そうした中で、Mark、Philipp、Ivanは卓越したAIプラットフォームを構築しました」と、Brochadoは発表の中で述べた。また、Nevisは企業がより多くの顧客にサービスを提供し、効率的に事業を拡大するのを支援しているとし、EQTはNevisが業界の基盤となるAIプラットフォームを目指す取り組みを支援すると語った。
Charles Schwabは戦略的投資家として今回の資金調達に参加した。発表によると、Schwabは独立系登録投資アドバイザー1万7,000人以上を支援し、事業全体で4,800万件を超える顧客口座と、顧客資産13兆ドルを抱えている。両社の連携強化により、NevisのエージェントがSchwabのカストディ基盤全体に展開され、アドバイザーとその所属企業向けの新たな自動化機能が追加される。
Schwab Advisor Services責任者のJon Beattyは、Schwabがアドバイザーの選択肢を広げ、事業の運営と成長に役立つ機能を利用できるようにするAIエコシステムを構築してきたと述べた。「Nevisへの投資と同社との提携によって、このエコシステムが拡充されます。アドバイザーはAIを活用して業務効率を高め、対応能力を強化し、最終的にはより多くの投資家にサービスを提供できるようになります」とBeattyは語った。
Revolutの創業者兼CEOであるNik Storonskyが設立したベンチャー企業QuantumLightも、今回の資金調達に参加した。Swanによると、共同創業者のPhilippとIvan、そしてSwanはRevolut在籍時からStoronskyを知っており、金融テクノロジー企業を構築し、規模を拡大するために何が必要かをそこで学んだ。Sequoia Capital、ICONIQ、Ribbit Capitalもそれぞれ今回の調達で投資額を増やした。Swanは、これら3社が同社の歩みを通じて欠かせないパートナーだったと述べた。
創業時の信念と公表された事業実績
Swanによると、彼とPhilipp、Ivanは3つの信念を基に、2年前にNevisを創業した。第1に、金融アドバイスは人が主導するものであり、AIはアドバイザーに取って代わるのではなく、その力を高めるべきだということ。第2に、業界の既存テクノロジーは根本的に機能不全に陥っており、アドバイザーは相互に連携しない多数のシステムを使い分けなければならなかった一方、AIの第一波がもたらしたのは、会議の議事録作成ツールや文書解析ツールといった個別機能にとどまったということ。第3に、最大の機会は、企業のデータ、システム、ワークフローをつなぐ単一の統合プラットフォームにあるということだ。これにより、AIエージェントが業務を完了させ、アドバイザーは顧客対応、アドバイス、事業成長に集中できる。
業績について同社は、Nevisを利用するアドバイザーは毎週最大10時間を取り戻し、見込み顧客との面談を30%多く実施できるほか、数分でファイナンシャルプランや提案書を作成し、数週間ではなく数日で顧客口座を開設できると報告している。Swanによると、Nevis上の運用資産は500億ドルから7,000億ドル超に増加し、現在は毎月750億ドルの資産が新たに加わっている。また、売上高は25倍超に伸び、同社のAIエージェントは10万件を超える業務を完了し、Nevisは数十の新製品をリリースしたという。同社の従業員数は70人である。
資金の使途
Nevisは、新たな資金をAIエージェントの開発加速と、ウェルスマネジメントのテクノロジースタック全体へのプラットフォーム拡大に充てると発表した。Swanによると、同社はAIによって金融アドバイザーやウェルスマネジメント企業が実現できることが根本から変わると考えている。将来的には、すべてのアドバイザーがより多くの顧客に対応し、より幅広いサービスを提供できるようになる一方で、企業はより速く成長し、大幅に高い利益率で事業を運営できるという。同社が掲げる目標は、Nevisを世界のウェルスマネジメント業界のオペレーティングシステムにすることだ。












