サイバーセキュリティ
Botpress、内部侵入と顧客の認証情報に関するリスクを公表

Botpressは2026年11月6日に公表し、侵入者が内部認証プロキシの脆弱性と従業員のAPI認証情報を利用して、顧客の16のワークスペースにあるボットの設定を閲覧したことを明らかにしました。設定にはサードパーティーの認証情報が含まれている可能性があり、さらに別の2つのワークスペースではインテグレーションの設定が変更されました。
認証の脆弱性を経てワークスペースへのアクセスが発生
2026年10月12日、何者かが複数の内部ツールを保護する認証プロキシを探り始めました。サインイン時の検証に脆弱性があり、攻撃者はBotpressのスタッフのものに見えるセッションを使って侵入できました。2026年10月13日から10月21日まで、攻撃者はそれらのツールと一部の接続システムにアクセスし、その間にBotpressのシステムの仕組みを把握しようとしていました。このアクセスにより、顧客アカウント情報や、スタッフのAPI認証情報に関するデータを含む内部データが閲覧可能な状態になりました。調査では、従業員のIDプロバイダーアカウントが侵害された証拠は見つかりませんでした。
10月21日07:44から08:23 UTCの間に、攻撃者は従業員のAPI認証情報と、それに伴う管理者権限を使って、16のワークスペースの設定を閲覧しました。その従業員はこれらの顧客ワークスペースのメンバーであり、管理者権限を持っていました。ボットの設定には、インストール済みインテグレーションの設定が含まれます。そこには、AIプロバイダーのAPIキー、メッセージングチャネルのトークン、CRMの認証情報など、同様のサードパーティーの秘密情報が含まれている可能性があります。これとは別に、一部のインテグレーションのセットアップ手順にあった弱点が悪用され、さらに別の2つの顧客ワークスペースで、それぞれ1つのインテグレーションの設定が変更されました。
有効な認証情報が漏えいしたかどうかは特定できず
Botpressは、どのボットが閲覧されたかを把握しており、16のワークスペースの所有者と、インテグレーション設定が変更された2つのワークスペースの所有者に連絡し、影響を受けたボットとインテグレーションの一覧を提供しました。ログからは、閲覧された時点でどのボットに有効な認証情報が含まれていたのかを正確に特定できません。そのため同社は、該当するボットに保存されている認証情報はすべて漏えいしたものとして扱うよう、これらの顧客に求めています。直接連絡を受けていない顧客については、ボットが閲覧または変更されたことを示す証拠は、調査で見つかっていません。
Botpressによると、侵入の目的は、AIの利用枠を入手し、AIの闇市場で転売することでした。攻撃者はインシデントの前と発生中に、多数のBotpressアカウントを運用してAIクレジットを消費しており、内部で行われた活動の多くは、これらのアカウントを制限なく稼働させ続けることを目的としていました。身代金の要求はなく、顧客データが公開された、または販売目的で出品された兆候も確認されていません。
調査では、ソースコード、ビルドパイプライン、公開済みパッケージが変更された証拠も、顧客のボットが処理するエンドユーザーとの会話にアクセスされた証拠も見つかりませんでした。Botpressは、決済カード番号の全桁を保存していません。調査結果に変更があれば、この公表内容を更新します。
封じ込めは完了、修復対応は継続中
10月21日16:25 UTCごろ、Botpressはプロキシの脆弱性を修正し、その秘密情報を変更するとともに、従業員の認証情報を失効させました。攻撃者に関連するアカウント、ワークスペース、ネットワーク経路を遮断し、受信ルールを強化しました。また、影響を受けたツールへのアクセスを制限して再起動し、それらのツールへの接続方法も制限しました。さらに、内部設定への変更を元に戻し、インテグレーション設定の保存方法を強化するとともに、攻撃者が閲覧したファイル内で見つかった内部認証情報のローテーションを開始しました。
この修正後も、攻撃者は別の経路や新たに作成したプラットフォームアカウントを通じてアクセスを試みました。Botpressは特定したすべての経路を遮断しており、2026年11月3日までに確認された試みは拒否されました。同社によると、偽造したIDを使って内部ツールにアクセスすることは、もはやできません。
残る作業は、こうした封じ込めの対応にとどまりません。内部認証情報のローテーションは現在も進行中です。セキュリティ強化の取り組みでは、すべての内部ツールへのアクセスとスタッフの認証情報に関する権限を見直しており、従業員が顧客ワークスペースの管理者権限を持つべき状況についても検討しています。Botpressはまた、保存されたボットの認証情報に同じ方法で再びアクセスされないよう、ボットAPIを変更しています。
関連する活動の監視を続け、影響を受けた顧客の認証情報がローテーションされるまで支援します。今回のインシデントでは、直ちに対処すべき段階と未解決の段階が明確に分かれています。特定されたアクセス経路は遮断されましたが、認証情報のローテーションと、スタッフによる顧客ワークスペースへのアクセスに関する判断は、まだ完了していません。












