資金調達
Vertu Capital主導の1億ドル超の資金調達で、SolinkがAIビジョン事業の成長を加速

オタワを拠点とするSolinkは2026年10月29日、Vertu Capitalが主導し、既存投資家のGrowth Equity at Goldman Sachs Alternativesが大規模に参加、新規投資家のGolub GrowthとComcast Venturesも参加する形で、1億ドルを超える新たな資金を調達したと発表した。
Solinkによると、この投資はAIビジョン・インテリジェンス事業の拡大を加速し、企業の物理的な業務にAIを活用した洞察をもたらすとともに、同社が積極的と表現するAIロードマップの推進に充てられる。また、顧客へのサービス水準を維持しながら、戦略的な機会を通じて成長を加速させるという。同社は、AIビジョン・インテリジェンスが次の1兆ドル規模のソフトウェア分野を形作ると考えていると述べた。
「AIビジョン・インテリジェンスによって、デジタルデータの豊富さと即時性が物理世界にもたらされ、実店舗を持つ企業の運営にとって大きな転換点を迎えています」と、Solinkの共同創業者兼CEO、Mike Mattaは述べた。Mattaは、この資金調達により、企業はすでに設置しているカメラを活用し、準備態勢や安全確保からマーチャンダイジング、業務運営まで幅広い機能において、損失の削減、業績の向上、新たな収益機会の発見を実現できると語った。
プラットフォームと公表された導入規模
Solinkのプラットフォームは、既存の防犯カメラをリアルタイムのビジネスインテリジェンスの情報源へと変え、小売店舗、レストラン、倉庫などの物理的な環境における映像を、同社が「実用的なデータ」と表現する情報に変換する。発表によると、このプラットフォームは、収益の拡大、損失の削減、安全性の向上につながる重要な情報を先回りして提示するよう設計されている。Solinkによれば、65カ国の3万5,000カ所を超える顧客拠点で同プラットフォームが利用されており、管理対象のカメラは50万台に上る。
資金調達を紹介するSolinkのページには、社内での在庫減耗の解消、サービスのスピードと品質の向上、店舗のレイアウトや陳列の最適化、盗難や侵入の抑止など、活用例が掲載されている。また、同ページでは、顧客企業の成果に関する具体的なコメントも紹介されている。Take 5 Oil Changeのオペレーション・エクセレンス担当バイスプレジデントであるAmy Hineは、料金を支払わずに立ち去る顧客が78%減少し、平均客単価が28%上昇したと報告した。Jack in the Boxのシニア資産保護マネージャーであるBrad La Crossは、既存のテクノロジーを活用して在庫の損失と食品廃棄を減らしていると述べた。PGA TOUR Superstoreの損失防止・リスク管理ディレクターであるAdam Sternは、顧客サービスの状況を把握できることで、小売事業者がそのデータに基づく方針を導入できていると語った。
今回の資金調達に参加した投資家
発表によると、Vertu Capitalは、トロントとモントリオールにオフィスを構える、エンタープライズソフトウェア企業やAIを活用したテクノロジー企業に投資するプライベートエクイティファームだという。「AIビジョン・インテリジェンスは、現在のソフトウェア業界において最も重要な機会の一つです」と、Vertu CapitalのパートナーであるEric Kafkaは述べた。Kafkaは、Solinkには新たに台頭するこの分野を切り開くために必要な先見性と実行力があり、企業がすでに保有するインフラから業務上の価値を引き出すのに役立つ、信頼性の高いプラットフォームを構築してきたと語った。
Growth Equity at Goldman Sachs Alternativesは既存投資家として今回の資金調達に参加した。発表によると、Solinkの実行力、顧客の勢い、市場での位置付けに対する同社の信頼が、再投資の決め手となった。Growth Equity at Goldman Sachs AlternativesのマネージングディレクターであるMike Reillyは、同社が当初投資して以来、Solinkは市場機会を広げながら、着実に実行力を示してきたと述べた。Reillyは、顧客による強い採用と意欲的な製品ビジョンを踏まえれば、今回の資金調達への参加は自然な判断だったと語り、SolinkはAIビジョン・インテリジェンスの新時代をリードするうえで有利な立場にあると同社が考えていると付け加えた。
発表によると、Goldman Sachsは2026年6月30日時点で、世界全体で約4.0兆ドルの監督対象資産を保有している。また、同社のオルタナティブ投資事業は、プライベートエクイティ、グロースエクイティ、ベンチャーキャピタル、プライベートクレジット、不動産、インフラ、サステナビリティ、ヘッジファンドなどの戦略を通じて、7,060億ドルを超える資産を運用している。発表によれば、Growth Equity at Goldman Sachs Alternativesは2003年以降、企業に190億ドルを超える投資を行ってきた。
これまでの資金調達
今回の資金調達は、Solinkが6,000万ドルを調達したシリーズCラウンドに続くものだ。同ラウンドは2023年7月25日に発表され、Goldman Sachs Asset Managementのグロースエクイティ事業が主導し、既存投資家のOMERS VenturesとBDC IT Venturesが参加した。当時Solinkは、Goldman Sachsからの投資は、同社が最近立ち上げた52億ドルのグロースエクイティファンドによるものだと述べていた。
2023年の発表で、Solinkは15カ国に1万8,000カ所を超える顧客拠点を持つと報告し、顧客としてTim Hortons、The Container Store、PGA TOUR Superstoreを挙げた。顧客にはこのほか、金融サービス、医療、ホスピタリティ、製造・物流、プロパティマネジメント、教育の各分野が含まれていた。同社は、自社のビデオ管理システムについて、既存の防犯カメラに200を超えるシステムのデータを組み合わせ、映像を検索可能にしてクラウド上からアクセスできるようにするものと説明した。このシステムは、セキュリティ事案の事後検証とリアルタイムの監視を支援する。2023年の発表によると、顧客はウェブアプリまたはモバイルアプリを通じて、映像確認による営業時間外の警報システムの管理、建物への不正侵入の監視、サービス提供速度の管理を行える。Mattaは当時、シリーズCの資金調達によりSolinkのグローバル展開を拡大し、新たなAIネイティブ製品への投資を進めると述べた。












