AIモデルとプラットフォーム
OpenAIのLifeVal評価、AIの日常的な実務タスク能力を検証

OpenAIは2026年11月2日、LifeValを公開した。回答者3,995人の調査を一部に活用したこの評価は、保育先探し、予算作成、食料品の注文など、実用的な作業におけるAIモデルの性能を継続的に測定する。
LifeValは、AIやパーソナルエージェントに支援を求めるユーザーがいる分野を対象としている。OpenAIは過去1年間、この評価を用いてモデルの成績を追跡し、日常的なタスクの改善につなげてきた。評価の対象は実用的な支援、つまり、モデルが人々の意思決定や日常的な責任への対応、意義のある行動の実行を支援できるかどうかだ。これにより、モデルの知識を測る学術的なテストにとどまらない評価が可能になる。実用的な支援の例としては、行政サービスの利用、学校の準備、レシピの変更、運動計画の作成なども挙げられる。
タスクの選定と時間の使い方に関するデータ
OpenAIはまず、米国と他国を対象とした2つの調査をもとにタスクを選定した。米国時間使用調査は、有償労働、育児、ボランティア活動、交流などに人々がどれだけの時間を費やしているかを測定する。多国間時間使用調査は、全国規模で無作為抽出された100を超える調査から得られた、100万日分を超える日誌データを、単一の標準化された形式にまとめている。このデータにより、30カ国における仕事や余暇活動に費やす時間を、55年間にわたって分析できる。
これらのデータセットを組み合わせることで、日常活動が人口統計上のグループや時間帯、季節によってどのように異なるかがわかる。OpenAIはさらに、人口構成を代表する新たな調査を実施し、各タスクについて質問することで、回答者がどの分野でパーソナルアシスタントの支援を望んでいるかを調べた。その結果、介護、健康、教育、家事管理、個人の財務、買い物、行政サービスの利用がタスク分野として挙げられた。
5つのワークフローで報告されたスコア
OpenAIは、現在のモデルについて、実用的な5つのワークフローでのスコアを公表している。各例は、ユーザーの依頼と回答、その割合を示している。
| ワークフロー | 報告されたスコア | 回答例 |
|---|---|---|
| 転居後の幼稚園の比較 | 93.1% | 幼稚園を3カ所に絞り込み、入園に関する情報を整理したうえで、ユーザーが決める2つの希望条件を残す。 |
| 洪水対策が必要な近隣住民4人を支援するボランティアの調整 | 98.0% | 悪天候になる前に、ボランティアが現地を確認し、近隣住民を支援するための行動計画を作成する。 |
| ルザーン郡での家族向け住宅探し | 100% | 予算、独立した居住ユニット、送り届けた後の通勤に関する条件を満たす住宅を1軒見つけ、譲渡税を計算する。 |
| 祖父母と遠隔でスポーツ観戦 | 96.3% | 視聴の手配を行い、配信が途切れた場合に備えて代替案も用意する。 |
| 親が新たに糖尿病と診断された後のケア計画 | 90.4% | 食事、リマインダー、ケアチームへの質問を盛り込んだ最初の1週間の計画を作成し、共有前にユーザーが確認するよう求める。 |
モデルの訓練とChatGPTの役割
OpenAIによると、過去1年間の訓練を通じて、ブラウザー操作、コンピューター操作、コネクター関連のタスクにおいて、モデルの速度、能力、各種要件への適合性が向上した。こうした能力により、ChatGPTを通じて提供できる支援の範囲が広がる。製品の方向性としては、実用的な行動を実行できるエージェント型パーソナルアシスタントを目指しており、ChatGPTの役割をチャットの枠を超えて広げようとしている。
OpenAIは、この評価が測定目標の前進に役立つことを期待している。












