サイバーセキュリティ
Bitdefender、攻撃経路を可視化してリスクを低減する「GravityZone Exposure Management」を発表

公開状態のサービス、パッチ未適用のワークステーション、過剰な権限を持つアカウントは、セキュリティ上の別々の問題として管理画面に表示されることがあります。しかし、攻撃者にとっては、これらが同じ重要システムへ侵入する経路を形作る可能性があります。Bitdefenderは、こうしたつながりを明らかにする「GravityZone Exposure Management」を発表しました。10月27日に発表されたこの新サービスは、内部と外部のエクスポージャーの検出、攻撃経路の分析、適応型の強化を組み合わせています。
今回の発表は、新たな管理コンソールを増やすことなく、どの弱点に優先的に対処すべきか判断したいセキュリティチームを対象としています。GravityZoneプラットフォームを基盤とし、脆弱性の発見から、その影響の把握、攻撃者に悪用される可能性の低減までを一連の業務としてつなぎます。
弱点の一覧から、攻撃者がたどり得る経路の把握へ
従来の脆弱性管理は、多数の検出結果を一覧化するところから始まることが少なくありません。深刻度スコアは一覧の整理に役立ちますが、それだけでは、その弱点が重要な資産へのアクセスにつながるのか、あるいは環境内の別の場所にあるIDの問題と組み合わさるのかは分かりません。
GravityZone Exposure Managementは、オペレーティングシステムやサードパーティ製アプリケーションの脆弱性、安全でない設定、リスクの高いユーザー行動をまとめて把握できるようにします。外部攻撃対象領域管理機能により、公開されたサブドメイン、設定ミスのあるサービス、シャドーITなど、インターネットに接続された資産まで可視化の範囲を広げます。
攻撃経路分析機能は、こうした検出結果同士の関連性を加えます。エクスポージャー、ID、重要資産をマッピングし、最初の侵入口から、より重大な影響をもたらす可能性のある対象へどのようにつながるのかを、防御担当者が調べられるようにします。実務上の焦点は、個々のアラートのうちどれが最も高いスコアかではなく、どの対処によってその経路を断ち切れるかに移ります。
BitdefenderによるAttack Pathの技術的な解説では、既存のGravityZoneテレメトリーから構成されるグラフとして説明されています。アカウントやデバイスは相互につながったノードとして表示され、それらの間の移動を可能にする手法についても説明されます。最短経路の表示を使えば、分析担当者は直接的な経路を特定しながら、調査対象となる別の分岐も確認できます。
これらのグラフが示すのは潜在的なエクスポージャーであり、攻撃者が現在ネットワーク内を移動している証拠ではありません。この違いは重要です。有用な経路モデルは予防策の検討に役立ちますが、インシデントの検知と対応には、引き続きそれぞれ独自の証拠とワークフローが必要です。
正規ツールの悪用を防ぐ行動ベースの強化
検出するだけではリスクはなくなりません。この新サービスには、Bitdefenderの「Proactive Hardening and Attack Surface Reduction」技術であるPHASRも組み込まれています。PHASRは正当な活動のパターンを学習し、その結果に基づいて制限を設ける際の指針を示します。
これは、防御における難しい課題に対処するものです。攻撃者は、管理者も日常的に利用するツールを頻繁に使います。たとえばPowerShellは、重要な保守作業に使える一方、侵入者がコマンドを実行する手段にもなり得ます。ツールを一律にブロックすれば業務に支障が出る可能性があり、どこでも制限なく使える状態にしておけば、悪用の機会が残ります。
PHASRは行動のベースラインを用いて、こうしたツールへのアクセスが必要な場面と、アクセスを制限できる場面を見極めます。BitdefenderのPHASRに関するドキュメントによると、プロファイルはユーザーとデバイスの組み合わせごとに設定されます。管理者はDirect Controlモードで推奨内容を確認するか、Autopilotを使って自動的に適用できます。学習には通常30~60日かかりますが、既存のEDR履歴があれば期間を短縮できる場合があります。
運用上、これは重要な選択です。チームはまず、提案された制限を確認し、重要なワークフローへの影響を検証してから、自動化を進めることができます。行動の学習はその判断を支えますが、導入を成功させるには、アプリケーションの管理責任者の特定や例外への対応も欠かせません。
人員の限られたセキュリティチームが可視化を対策につなげにくい理由
Bitdefenderは、弱点を特定することと、それを継続的に修正することの隔たりを今回の発表の焦点に据えています。発表で引用された、サイバーセキュリティ実務者1,200人を対象とする同社の調査では、38%が強化ルールや例外の維持にかかる負担を課題として挙げました。業務への支障に対する懸念は35.4%、リソース不足は34.6%でした。
この調査結果は、検出、優先順位付け、強化を1つのワークフローにまとめることが有効と考えられる理由を示しています。チームはすでに、あるアカウントの権限が過剰であることや、サーバーへの対応が必要なことを把握しているかもしれません。より難しいのは、何を最初に変更するか、誰がその変更を担当するか、そして制限によって正当な業務に支障が出ないかを判断することです。
Bitdefender Business Solutions Groupの社長兼ゼネラルマネージャーであるAndrei Florescu氏は、発表の中で、AIと自動スキャンによって、攻撃者は侵入口となり得るパッチ未適用のサーバーや過剰な権限を持つユーザーを特定しやすくなっていると述べました。Bitdefenderが提案する対策は、エクスポージャーをより広く捉えるとともに、活動の変化に応じて適応する強化策を組み合わせることです。
購入者にとっての価値は、この組み合わせによって悪用可能な攻撃経路が減り、修復が迅速化するかどうかに左右されます。検出結果をダッシュボードに増やしても、チームがそれを検証可能な変更につなげられなければ、意味は限られます。
導入、ライセンス、バンドルの制約
ローンチ時の発表によると、新規顧客と既存顧客向けにWindowsで提供され、ほかのオペレーティングシステムへの対応も予定されています。Bitdefenderは、GravityZone Business Security Enterprise以上のプラン向けアドオンとして、また既存のエンドポイントセキュリティソリューションと併用できるスタンドアロン製品として提供しています。
Exposure Managementの導入ドキュメントには、PHASR、Risk Management、外部攻撃対象領域管理などが含まれる機能として記載されており、Attack PathとUnified Identitiesは早期アクセス機能とされています。組織は、製品全体を利用できることと、各コンポーネントの成熟度や提供状況を区別する必要があります。
同じドキュメントでは、もう一つ重要な区別が示されています。AI Visibility and ControlとPatch Managementは、それぞれ独立したアドオンです。未適用のパッチを見つけること、修復を推奨すること、そしてそのパッチを適用することは関連する作業ですが、購入者は選択したライセンスで実際にどの操作が可能なのかを確認する必要があります。
予防的セキュリティへの、より統合的なアプローチ
GravityZone Exposure Managementは、脆弱性を状況に照らして評価するという、より広範な潮流を反映しています。デバイスのセキュリティ上の重要性は、そのデバイスからどこにアクセスできるかに一部左右されます。同様に、アカウントの重要性は、その権限で何が可能になるかによって変わります。こうした関係を総合的に把握することで、予防策をより的確に講じられます。
最も効果を発揮するのは、すでに処理しきれないほど多くの検出結果を抱え、何から着手すべきかを明確にする必要があるセキュリティチームです。攻撃経路の分析は、どこに介入すべきかを明らかにするのに役立ちます。一方、行動に基づく強化策は、そうした経路で利用できるツールや権限を絞り込めます。成功の尺度となるのは、事業に必要な業務を維持しながら、これらの介入によってリスクを低減できるかどうかです。












