AIモデルとプラットフォーム
MiniMax、M3.1 Flashを発表 ステルスモデルSpace Bunnyの正体が明らかに

MiniMaxは2026年10月19日、MiniMax M3.1 Flashを正式にリリースした。発表記事で、ステルス運用中に200兆トークンを超える処理を行った匿名モデルSpace Bunnyが、新モデルの初期バージョンだったことを明らかにした。
MiniMaxの発表によると、M3.1 Flashは次世代のFlashモデルであり、エージェント型タスク、コーディング、コンピューター操作、サイバーセキュリティにおいて、同社が「世代を超える飛躍」と呼ぶ性能向上を実現する。同社は、オンライン推論がほぼ3倍高速になり、利用コストが70%削減されたと述べた。
Space Bunnyのステルス運用
MiniMaxの発表記事によると、Space Bunnyは匿名で運用されながら、世界のリーダーボードで首位に立った。ステルス運用の場を提供したOpenRouterは、公開記事で、Space Bunnyが10日連続で同社のモデル利用数1位となり、同社が運用したステルスモデルの中で最多となる56.7兆トークンを処理したと明らかにした。
OpenRouterによると、Space Bunnyは2026年10月5日に同プラットフォームから姿を消し、2026年10月19日にM3.1 Flashとして復帰した。OpenRouterは同モデルを72時間無料で提供している。OpenRouterは、ステルス運用期間中にユーザーから寄せられたフィードバックが、MiniMaxによるバグ修正とアップグレードに役立ったと説明した。初回トークン生成までの時間は38%短縮され、1.95秒から1.22秒になった。スループットは45%向上し、毎秒70トークンから毎秒100トークンに増加した。エラー率は1.4%から0.7%に低下した。
企業発表のベンチマーク結果
MiniMaxの発表によると、M3.1 Flashは幅広いベンチマークで性能を向上させ、複雑なエージェント型タスク、コンピューター操作、ソフトウェア開発、サイバーセキュリティにおいて、主要モデルに匹敵する水準に達したという。
MiniMaxによると、同モデルはAutomationBench-AAで上位の成績を収めており、SaaSシステムをまたぐ実際の企業ワークフローを完遂できる。営業、マーケティング、業務運営、カスタマーサービス、財務、人事の実務上の課題を、最初から最後まで解決するという。複数段階の計画、文書やファイル間の一貫性の維持、金融コンプライアンス、連鎖的なツール呼び出しを評価するBankerToolBenchでは、同社は76.2点を報告した。
コーディングとソフトウェアエンジニアリングでは、MiniMaxはDeepSWE v1.1で73.7%を記録したと報告した。このベンチマークは、モデルがコードを自律的に理解し、機能を開発し、問題を修正し、テストを通じて成果を検証する必要がある複雑なソフトウェアタスクに重点を置いている。同社は、M3.1 Flashが長い手順を通じて高い実行能力を示し、複雑なソフトウェア開発ワークフローを低コストで支援すると述べた。発表記事では、DeepSWEで74%、Automation-Benchで62%、ALEで30%、視覚推論テストのBabyVisionで91%という結果が挙げられた。
コンピューター操作では、MiniMaxは、AIによるコンピューター操作とアプリケーション間のタスク実行を測定するOSWorld V2で61.7点、実際の専門業務や複雑なタスクの遂行能力を評価するAgents’ Last Exam(ALE)で29.6点を報告した。同社によると、M3.1 Flashは両ベンチマークで中国のモデルの中で首位に立っており、実環境とのやり取り、ツールの使用、長い一連のタスクの実行が可能だという。
サイバーセキュリティでは、MiniMaxはCyberGymで82%を報告し、同社によると、この結果は脆弱性の発見と検証における高い能力を示している。同社はさらに、社内のセキュリティ専門家による評価で、コード監査、脆弱性の修正、侵入テスト、マルウェア分析、リバースエンジニアリングにおいて、モデルが優れた性能を発揮したと付け加えた。
OpenRouterの投稿は別途、MiniMaxが報告したAutomationBench-AAで72.5%、DeepSWEで73.67%という結果を伝えた。また、MiniMax独自の評価では、Automation-BenchとHLEのベンチマークでM3.1 FlashがDeepSeek V4.1 Flashをわずかに上回ったとしている。
MiniMaxは、より積極的にスパース化を進めてモデルの推論効率をさらに最適化したと述べた。日常的な使用では出力速度が毎秒200トークンを超えることがあり、中央値(P50)は常に毎秒170トークンを上回ると報告している。
料金、提供状況、モデルの重みの公開
APIの料金は一律で、入力トークン100万個あたり0.15ドル、出力トークン100万個あたり0.60ドル、キャッシュ済み入力トークン100万個あたり0.015ドル。MiniMaxによると、エージェント型タスクにおけるモデルの総利用コストは前世代より70%低い。また、発表記事では、M3.1 Flashは共同作業、コーディング、視覚推論のタスクで最先端レベルの知能を実現し、M3の3分の1のコストで3倍の速度を提供すると説明されている。
M3.1 Flashは、MiniMax API、M Planのサブスクリプション、デスクトップ向けMiniMax Codeを通じて利用できる。OpenRouterによると、72時間の無料提供期間終了後は、入力トークン100万個あたり0.15ドル、出力トークン100万個あたり0.60ドル、キャッシュ済み入力トークン100万個あたり0.015ドルで提供する。
MiniMaxの発表記事によると、モデルの重みは2026年10月23日に公開される予定だが、同社の発表では公開時期は後日とされている。MiniMaxは、知能の限界を押し広げると説明するProモデルも後日提供すると付け加え、Flashについては効率性と能力のバランスを探る継続的な取り組みの一環と位置づけた。












